掛け軸を買取査定へ出す前は、作品と共箱の組み合わせを保ち、署名・落款・状態を無理のない範囲で撮影し、傷んでいる場合は全開しないようにします。作者や真贋を自己断定せず、書画を扱う専門査定へ情報を渡します。
掛け軸と箱の組み合わせを崩さない
共箱の題名と箱書き
箱の外側、蓋裏、題名、箱書き、紐を撮ります。作品との組み合わせが不明な箱は、推測で入れ替えません。
複数本は番号を付けて撮影する
掛け軸と箱へ同じ番号を付け、保管場所も記録します。番号札は作品面へ直接貼らず、箱や保護袋側へ付けます。
作者名・署名・落款を記録する
作品面と端の印を撮る
安全に開ける範囲で全景、署名、落款らしい印、表装を撮ります。位置が分かる引きの写真と細部を組にします。
読めない文字を自己断定しない
文字が読めなくても画像を残し、有名作家名へ推測で結び付けません。査定担当へ読み方と判断理由を聞きます。
しみ・折れ・軸先の状態を見る
無理に全開しない
紙や絹が固着している、強い折れがある、表面が剥がれそうな時は、力を加えて広げません。見える範囲を撮影し、現状を伝えます。
破損箇所を動かさず撮影する
しみ、折れ、破れ、紐、軸先、表装の浮きを撮ります。接着、テープ、アイロン、拭き取りを行いません。
寸法と保管場所を査定先へ伝える
作品と表装の大きさ
| 記録欄 | 内容 |
|---|---|
| 箱 | 外寸、箱書き、番号 |
| 掛け軸 | 全長、幅、測定範囲 |
| 作品 | 見える範囲の縦横 |
| 状態 | しみ、折れ、破れ |
| 保管 | 場所、湿気、におい |
測るために無理に開かず、未測定でも受付できるかを聞きます。
湿気・におい・日焼けの有無
押し入れ、床の間、倉庫などの保管場所と、湿気、かびらしいにおい、日焼けを記録します。写真で伝わらない情報を文章で補います。
書画を扱う専門査定へ相談する
写真査定で受付分野を確認する
箱、全景、署名・落款、状態の写真を送り、書画の担当者が確認できるかを聞きます。写真回答を確定価格や真贋証明として扱いません。
修復前の状態で査定理由を聞く
保存修復は材料と環境を調べて方針を立てる専門領域です。査定前に自分で補修せず、現在の状態で査定理由と、修復相談が必要かを分けて聞きます。
売却する場合は品物番号、査定額、契約書、引渡しを記録し、家族の承諾を確認します。
掛け軸を動かす時は、軸先や紐だけを持ち上げず、箱ごと水平に運べるかを確認します。箱が崩れそうな場合は別の外箱で支えますが、共箱そのものへテープを貼りません。複数本を重ねる時も番号が見える向きで分けます。
写真査定へ送る画像は、箱と作品の番号、全景、署名・落款らしい部分、破損、寸法の基準が分かる構成にします。作品面を明るく見せる加工はせず、室内光と撮影日の情報を添えます。読めない文字は拡大画像を送り、推測の作者名と分けます。
査定結果は、作者に関する説明、状態、表装、共箱、提示額を別々に記録します。真贋の説明が買取担当の見解なのか、第三者鑑定を伴うのかも確認します。売らない場合の返却、訪問時の引渡し、家族相談の時間を契約前に確保します。
湿気やかびらしいにおいがある場合、他の掛け軸と同じ箱へまとめず、現状を写真で専門家へ伝えます。乾かすため日光へ長時間当てたり、表面を拭いたりせず、保管場所の温湿度や換気をどう整えるかを保存の専門家へ相談します。
出張査定では、事前に見せる掛け軸番号と査定場所を伝え、他の書画や貴金属は別室へ置きます。査定だけ受ける品と売却を検討する品を分け、まとめ額を提示された場合も一本ずつの扱いを確認します。
宅配や持込では、箱、紐、軸先など付属部分を一覧へ入れ、預かり証と対応させます。返却された時は巻き方を無理に直さず、箱番号、破損、付属品を発送前写真と照合します。相違があれば開閉を繰り返す前に記録して連絡します。



